イタリア旅行記 その8
11月30日(金曜日)
この日は朝から嫌な事がありました。
海外旅行の時、ハルばあは、いつも朝起きると忘れないよう、すぐにベット脇の棚などに
チップを置いておくのが習慣です。
その日もチップを置いて、スーツケースの整理をして、朝食ビュッフェに行きました。
食事を終え、部屋に戻ってみると、置いたはずのチップがありません。
確かに置いたはずなのに、周りを見渡してみても、どこにもありません。
まだチェックアウトもしてないし、まさかホテルの人が早朝から部屋には入らないだろうし
リョウさんの体調ばかり気にしていたから、置いたと思ったのは勘違いかも。
そう思って、もう一度チップを置き、残りの荷造りを済ませ、バスに乗りました。
ところが、バスの中で、そのチップの話をしたところ
早めにチップを置いた人や、うっかり小銭を出しっぱなしにした人など
ツアーのかなりの人数が、食事から戻ったらお金がなかったというのです。
もちろん、タオルを換えるわけでなし、ベッドメイクをするでなし
朝食に行っている朝7時半くらいに、誰かが部屋に入って小銭だけ持っていったようです。
ハルばあは、貴重品は身につけていたけど、まだスーツケースの鍵はかけていませんでした。
確かに、常に貴重品や鍵は、自分で十分気をつけなくちゃいけないけれど
さすがに今回のような事があると、ナポリは物騒だとあらためて思うしかありませんでした。
さて、この日のリョウさんといえば、昨夜と今朝、お医者様の薬を飲んだにもかかわらず
どうも今ひとつ、体調が戻らないようです。
心配しながらも、この日の観光地「ポンペイ」に向かいます。
途中、バスの中からベスビオ山やソレント半島が見えましたが、写真は撮れませんでした。
ポンペイは、紀元前8世紀に建設された商業都市で、発展を続けていたそうですが
79年8月24日、ベスビオ山が突如爆発、町は一瞬にして灰に埋没した町です。
1748年にナポリ王カルロ7世が発掘。現在は世界遺産に登録されています。
ここまで晴れたいたのに、突然、冷たい雨が降り始めました。
旅行中、なんとかお天気がもったのに、残念です。
ここからは傘をさしての観光になりました。
雨が降って道路に水があふれた時は、この飛び出した石を渡って歩いたそうです。
昔の水飲み場を使った水飲み場。
娼館後には、壁にこんな絵が…
字が読めないお客さんは、どの行為がよいか絵を指さして、希望を伝えていたようです。
石膏で型どりした亡くなった方の姿だそうです。
噴火では2万人の人口の約1割2千人が亡くなったそうです。
道路に埋め込まれた白い石は、夜になると月明かりで白く光り
道しるべとなる、明りの役目を果たしていたそうです。
噴火の物凄さを感じながら、ポンペイ観光を終了。
その後は、カメオ工房でお買いものタイムです。
娘Meとお嫁さんのノンさんに、小さなカメオのペンダントをおみやげに買いました。
その後はランチです。
やはり具合が悪そうなリョウさんは「胃が気持ち悪い」と食欲がないようです。
でも薬を飲むために、半分くらいは食べました。
1時半前にはバスに乗り、次はアマルフィに向かいます。
アマルフィ海岸道路は狭いので、私たちは小さなバス2台に乗り換えました。
途中は雨風がひどくなり、外の景色を楽しむどころではありません。
でもポタジーニの展望台についた時は、なんとか雨が小降りになりました。
雨は小降りでも、かなり風が強いので、写真を撮っただけで、バスは出発。
イタリア人のバスの運転手さんのクセのある英語での説明によると、これは「女神岩」
またまた雨の降る中、バスはその日のホテルに向かい走ります。
しばらく走ると、ようやく雨がやみました。車窓からの風景です。
実は山々の紅葉がそれは見事だったのですが、やはり撮った写真はピンボケでした。
6時前にホテルに到着。
かなり具合の悪そうなリョウさんは、夕食まで少し寝ることにしました。
が、結局、吐き気はひどくなるし、頭痛も激しくなって、夕飯はほとんど食べられません。
元々バジルが大の苦手のリョウさん、においだけで吐き気も増すようです。
9時半にはベッドに入ったものの、気持ちが悪いと、かなり辛そうなリョウさん。
明日、無事に帰国できるのか、ハルばあ不安でたまらない夜でした。
12月1日(土曜日)
もしかしたら薬が合わないのかも…とリョウさんはいただいた薬を飲むのをやめました。
まだ調子は悪いものの、この朝は何とか朝食を食べられたようで、ハルばあはひとまずホッ。
7時半にバスでホテルを出発。
230キロ離れた、ローマ レオナルド・ダ・ビンチ国際空港に向かいます。
思った以上に道路はガラガラで、予定より早く、ローマのレストランに到着。
11時には早めのランチです。
昨夜よりは、大分具合がマシに見えるリョウさん、半分以上は食べられました。
昼には空港に到着、またドーハまで5時間20分ほどのフライトです。
リョウさんの体調を考えると、長いフライトはかなり心配なので
ケチらず直行便のツアーを選べば良かったと、今になって反省しきりのハルばあ。
ところが、この前日までイタリアのアリタリア航空はストライキをやっていて
昨日までに帰国予定の、各国からの観光客は大変だったようです。
さらに、この日もダイヤは乱れまくり、また昨日までに飛行機に乗れなかった人達が
カウンターで長い列を作り、空港は大混乱。
「カタール航空は国営なので、絶対ストはありません。皆さんはラッキーでしたよ」
添乗員さんに、そう言われました。
考えてみると、確かに色々ラッキーが続いたツアーだったかなぁ~
定刻より30分遅れでローマを出発。
添乗員さんが席を変更してくれて、一番後ろのトイレに近い並び席をとってくれました。
そこからドーハまで、寝ていくと言ったリョウさんですが
高度が上がったせいか、どんどん顔色が悪くなっていきます。
寝ていても、呼吸が苦しそうになってきたので、ハルばあ心配でなりません。
これでは、もしかしたら「お客様の中でお医者様いらっしゃいませんか?」と
客室乗務員さんに、やってもらわなくてはならないかしら…とか
ドーハに着いたら、すぐ医務室行きかしら…とか、様子を見ながら心配ばかり。
ハラハラしながらドーハに向かい、飛行機が滑走路に向け降下し始めた頃には
リョウさんの顔色はピークで悪くなり、気持ちが悪いというので、いつ吐いてもいいように
汚物入れの袋を口元にあてがい、ハルばあは祈る思いで背中をさすっていました。
少し吐いただけで、ドーハに到着。
高度が下がったせいか、リョウさんの顔色はずいぶんマシになってきました。
ドーハでは、また2時間半の乗り継ぎ待ち。
医務室は嫌だというので、待ちあい所の椅子で寝て過ごすことにしました。
ここで、ハルばあは化粧ポーチの中に、我が家の常備薬の風邪薬を2回分入れていたのを
今になって思い出し、あわてて水を買いに行き、リョウさんに薬を飲ませました。
薬がきいたのか、それとも平地で2時間以上ぐっすり眠れたせいか
ドーハまでの顔色よりは、かなり良くなってきたリョウさん。
声にも、だいぶ元気がもどってきました。
なんとか、成田まで体調が持ちそうで、心からホッとしたハルばあです。
午前3時半、ドーハを出発、成田まで約9時間半のフライトです。
ここでも添乗員さんが頑張ってくれて、窓側からの3列席を2人で使うことができたので
リョウさんは少し身体を伸ばし、横になって寝ることができました。
機内食を2回食べ、映画を2本見て、リョウさんの寝息が苦しくなさそうなのを
しっかり確認してからハルばあも寝て、日本時間12月2日午後7時に成田に到着。
ぐっすり寝た上に、薬が効いたのか、リョウさんはすっかり元気を取り戻しました。
安心はしたけれど、成田に戻ってから…というのが腹立たしいハルばあでした。
さすがに迷惑をかけた自覚のあるリョウさん。
「なかなか今回みたいな長い休みはとれないけど、来年はタイでもいこうか」
なんて、すぐさまハルばあのご機嫌とりに余念がありません。
リョウさんの具合が悪かったのは、すっごく残念でしたが
あこがれの世界遺産をたくさん見て、たくさん写真も撮って
それなりに楽しい定年記念の旅でした。
おしまい。
長々とおつきあいくださり、ありがとうございました。
この日は朝から嫌な事がありました。
海外旅行の時、ハルばあは、いつも朝起きると忘れないよう、すぐにベット脇の棚などに
チップを置いておくのが習慣です。
その日もチップを置いて、スーツケースの整理をして、朝食ビュッフェに行きました。
食事を終え、部屋に戻ってみると、置いたはずのチップがありません。
確かに置いたはずなのに、周りを見渡してみても、どこにもありません。
まだチェックアウトもしてないし、まさかホテルの人が早朝から部屋には入らないだろうし
リョウさんの体調ばかり気にしていたから、置いたと思ったのは勘違いかも。
そう思って、もう一度チップを置き、残りの荷造りを済ませ、バスに乗りました。
ところが、バスの中で、そのチップの話をしたところ
早めにチップを置いた人や、うっかり小銭を出しっぱなしにした人など
ツアーのかなりの人数が、食事から戻ったらお金がなかったというのです。
もちろん、タオルを換えるわけでなし、ベッドメイクをするでなし
朝食に行っている朝7時半くらいに、誰かが部屋に入って小銭だけ持っていったようです。
ハルばあは、貴重品は身につけていたけど、まだスーツケースの鍵はかけていませんでした。
確かに、常に貴重品や鍵は、自分で十分気をつけなくちゃいけないけれど
さすがに今回のような事があると、ナポリは物騒だとあらためて思うしかありませんでした。
さて、この日のリョウさんといえば、昨夜と今朝、お医者様の薬を飲んだにもかかわらず
どうも今ひとつ、体調が戻らないようです。
心配しながらも、この日の観光地「ポンペイ」に向かいます。
途中、バスの中からベスビオ山やソレント半島が見えましたが、写真は撮れませんでした。
ポンペイは、紀元前8世紀に建設された商業都市で、発展を続けていたそうですが
79年8月24日、ベスビオ山が突如爆発、町は一瞬にして灰に埋没した町です。
1748年にナポリ王カルロ7世が発掘。現在は世界遺産に登録されています。
ここまで晴れたいたのに、突然、冷たい雨が降り始めました。
旅行中、なんとかお天気がもったのに、残念です。
ここからは傘をさしての観光になりました。
雨が降って道路に水があふれた時は、この飛び出した石を渡って歩いたそうです。
昔の水飲み場を使った水飲み場。
娼館後には、壁にこんな絵が…
字が読めないお客さんは、どの行為がよいか絵を指さして、希望を伝えていたようです。
石膏で型どりした亡くなった方の姿だそうです。
噴火では2万人の人口の約1割2千人が亡くなったそうです。
道路に埋め込まれた白い石は、夜になると月明かりで白く光り
道しるべとなる、明りの役目を果たしていたそうです。
噴火の物凄さを感じながら、ポンペイ観光を終了。
その後は、カメオ工房でお買いものタイムです。
娘Meとお嫁さんのノンさんに、小さなカメオのペンダントをおみやげに買いました。
その後はランチです。
やはり具合が悪そうなリョウさんは「胃が気持ち悪い」と食欲がないようです。
でも薬を飲むために、半分くらいは食べました。
1時半前にはバスに乗り、次はアマルフィに向かいます。
アマルフィ海岸道路は狭いので、私たちは小さなバス2台に乗り換えました。
途中は雨風がひどくなり、外の景色を楽しむどころではありません。
でもポタジーニの展望台についた時は、なんとか雨が小降りになりました。
雨は小降りでも、かなり風が強いので、写真を撮っただけで、バスは出発。
イタリア人のバスの運転手さんのクセのある英語での説明によると、これは「女神岩」
またまた雨の降る中、バスはその日のホテルに向かい走ります。
しばらく走ると、ようやく雨がやみました。車窓からの風景です。
実は山々の紅葉がそれは見事だったのですが、やはり撮った写真はピンボケでした。
6時前にホテルに到着。
かなり具合の悪そうなリョウさんは、夕食まで少し寝ることにしました。
が、結局、吐き気はひどくなるし、頭痛も激しくなって、夕飯はほとんど食べられません。
元々バジルが大の苦手のリョウさん、においだけで吐き気も増すようです。
9時半にはベッドに入ったものの、気持ちが悪いと、かなり辛そうなリョウさん。
明日、無事に帰国できるのか、ハルばあ不安でたまらない夜でした。
12月1日(土曜日)
もしかしたら薬が合わないのかも…とリョウさんはいただいた薬を飲むのをやめました。
まだ調子は悪いものの、この朝は何とか朝食を食べられたようで、ハルばあはひとまずホッ。
7時半にバスでホテルを出発。
230キロ離れた、ローマ レオナルド・ダ・ビンチ国際空港に向かいます。
思った以上に道路はガラガラで、予定より早く、ローマのレストランに到着。
11時には早めのランチです。
昨夜よりは、大分具合がマシに見えるリョウさん、半分以上は食べられました。
昼には空港に到着、またドーハまで5時間20分ほどのフライトです。
リョウさんの体調を考えると、長いフライトはかなり心配なので
ケチらず直行便のツアーを選べば良かったと、今になって反省しきりのハルばあ。
ところが、この前日までイタリアのアリタリア航空はストライキをやっていて
昨日までに帰国予定の、各国からの観光客は大変だったようです。
さらに、この日もダイヤは乱れまくり、また昨日までに飛行機に乗れなかった人達が
カウンターで長い列を作り、空港は大混乱。
「カタール航空は国営なので、絶対ストはありません。皆さんはラッキーでしたよ」
添乗員さんに、そう言われました。
考えてみると、確かに色々ラッキーが続いたツアーだったかなぁ~
定刻より30分遅れでローマを出発。
添乗員さんが席を変更してくれて、一番後ろのトイレに近い並び席をとってくれました。
そこからドーハまで、寝ていくと言ったリョウさんですが
高度が上がったせいか、どんどん顔色が悪くなっていきます。
寝ていても、呼吸が苦しそうになってきたので、ハルばあ心配でなりません。
これでは、もしかしたら「お客様の中でお医者様いらっしゃいませんか?」と
客室乗務員さんに、やってもらわなくてはならないかしら…とか
ドーハに着いたら、すぐ医務室行きかしら…とか、様子を見ながら心配ばかり。
ハラハラしながらドーハに向かい、飛行機が滑走路に向け降下し始めた頃には
リョウさんの顔色はピークで悪くなり、気持ちが悪いというので、いつ吐いてもいいように
汚物入れの袋を口元にあてがい、ハルばあは祈る思いで背中をさすっていました。
少し吐いただけで、ドーハに到着。
高度が下がったせいか、リョウさんの顔色はずいぶんマシになってきました。
ドーハでは、また2時間半の乗り継ぎ待ち。
医務室は嫌だというので、待ちあい所の椅子で寝て過ごすことにしました。
ここで、ハルばあは化粧ポーチの中に、我が家の常備薬の風邪薬を2回分入れていたのを
今になって思い出し、あわてて水を買いに行き、リョウさんに薬を飲ませました。
薬がきいたのか、それとも平地で2時間以上ぐっすり眠れたせいか
ドーハまでの顔色よりは、かなり良くなってきたリョウさん。
声にも、だいぶ元気がもどってきました。
なんとか、成田まで体調が持ちそうで、心からホッとしたハルばあです。
午前3時半、ドーハを出発、成田まで約9時間半のフライトです。
ここでも添乗員さんが頑張ってくれて、窓側からの3列席を2人で使うことができたので
リョウさんは少し身体を伸ばし、横になって寝ることができました。
機内食を2回食べ、映画を2本見て、リョウさんの寝息が苦しくなさそうなのを
しっかり確認してからハルばあも寝て、日本時間12月2日午後7時に成田に到着。
ぐっすり寝た上に、薬が効いたのか、リョウさんはすっかり元気を取り戻しました。
安心はしたけれど、成田に戻ってから…というのが腹立たしいハルばあでした。
さすがに迷惑をかけた自覚のあるリョウさん。
「なかなか今回みたいな長い休みはとれないけど、来年はタイでもいこうか」
なんて、すぐさまハルばあのご機嫌とりに余念がありません。
リョウさんの具合が悪かったのは、すっごく残念でしたが
あこがれの世界遺産をたくさん見て、たくさん写真も撮って
それなりに楽しい定年記念の旅でした。
おしまい。
長々とおつきあいくださり、ありがとうございました。
by haru2010yakei
| 2013-01-28 15:22
| 旅行
グータラ主婦ハルばあの日常のあれこれを綴ってみました。
by ハルばあ
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